水銀の使用等を規制する国際条約「水俣条約」とは?

水銀による被害を繰り返さない 水銀の使用等を規制する国際条約「水俣条約」とは?

廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令等が施行され、4月1日より「特別管理一般廃棄物」に「廃水銀」が、「特別管理産業廃棄物」に「廃水銀等」が指定されました。これは「水銀に関する水俣条約」による水銀廃棄物の適正な管理を確保するため、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則等について改正するものです。

そこで今月はこの「水俣条約」について取り上げたいと思います。

水銀に関する水俣条約とは?

水銀に関する水俣条約(略称・水俣条約)は、水銀・水銀を使用した製品の製造・輸出入を規制する国際条約です。2013年10月19日に熊本市にて採択・署名されました。

「水俣」と聞いて、ほとんどの方は四大公害の一つ「水俣病」を思い出すのではないでしょうか。この条約名は、水俣病のような被害を繰り返してはならないという決意を込めて、日本国政府代表から提案され、全会一致で可決されたものです。そういった経緯もあり、水俣市のある熊本県の熊本市にて採択と署名が行われました。

水俣条約では、2020年以降、水銀含有蛍光灯や電池、血圧計等の特定5品目について製造と輸出入を禁止することを定めています。また、金属の精錬時に鉱石内に含まれている水銀が大気中へ放出されているといった、水銀による大気汚染の現状もあり、これを軽減するため排出量の削減・新たな水銀鉱山の開発禁止も定めています。

水俣条約は50ヵ国が批准して90日後に発効することになっており、今年中に発効が予想されている状況です。

発効後の予想される影響

水銀が含まれている蛍光灯等は製造も禁止されるため、条約発効後はこれまで使われていた蛍光灯の入手が困難になると予想されます。こちらに関しては、今後LED照明への切り替えが必要になります。

電池については、通常の乾電池には現在水銀は使用されていませんが、ボタン電池は現在も少量の水銀が使用されています。ボタン電池は水銀含有量2%未満の酸化銀電池と空気電池は条約の適用から除外されていますが、国内で生産されているこれらの電池についてはすでに対応済みとなっています。

生産が終了してから慌てないよう、今から必要な対策を講じ、業務に支障が出ないように職場内でご検討下さい。