後世につなぐ森林環境の保全と循環型社会に向けた取組

森林

環境と経済を両立して管理する認証森林の拡大に向け設立された「オクシズ森林認証協議会」様に森林認証を取得することによる静岡の今後の発展について伺ってまいりました。


オクシズ森林認証協議会 会長 吉澤修一さん


Qオクシズ森林認証協議会とは?

吉澤:当協議会は、静岡森林組合、清水森林組合、井川森林組合、静岡市及び静岡県が森林認証を共同で取得し森林認証面積の拡大を図るために平成29年8月28日に設立しました。環境に配慮した森づくりやオクシズ(静岡市の安倍奥、奥藁科、奥清水、奥大井)認証材の供給力を高めるとともに、世界水準の森林管理をオクシズから発信していきたいと考えています。

Qなぜ森林認証を取得するのか?

吉澤:外国では違法伐採がみられ、その木材が日本に輸入されることもあります。これを防ぐための証として、環境破壊をせずに森林管理をしている国際的に通用した森林認証制度があります。その認証を取得することで、住民や企業にも「環境に配慮した適切な管理がされている森林」であることをわかりやすく証明できます。
 天竜の方では10年前から森林認証取得に動いており、大面積の森林認証地帯があります。また、静岡市も県内で一番早く取得した若手林業経営者がいるなど、森林認証を取得した経験と認証基準に適合した管理技術、ノウハウや考え方が地域に蓄積してきており、それを今後は横に広げていく必要があるとみています。

Q森林認証材はどこで使用される?

吉澤:1つは、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの新国立競技場の建築で森林認証材の使用を基本とされることから、そこで使用してもらうことを考えています。
 このオリンピック・パラリンピックを契機に大手ゼネコンや住宅メーカーが環境に配慮した木材を指定し、極力森林認証材を使用し始めるなど国民や木材需要者に認証材の理解が促進され、需要が一気に拡大する可能性があると見ています。
 もう1つとしては、戦後に建てられた建築物を建て替える時期が来ており、そこで環境に配慮した森林から作られる森林認証材の使用がもとめられると見込んでおります。

Q森林認証材使用のメリットは?

吉澤:違法伐採をして森林を荒廃させることとは違い、森林認証を受け適正に管理していることは生命に必要な水を育み、空気を浄化する大切な機能をつくっている事につながっています。そのことは使用した個人や企業も環境を守っていると言え、企業で言えばCSRにもつながります。
 また、森林がどのように管理され、消費者に使用されていくのかサイクルが明瞭になるため、子どもの教育上においてとてもわかりやすい仕組みを作ることができます。

Q森林認証材を広げる課題は?

吉澤:森林認証は森林管理する部門だけではなく、流通・加工などそれぞれの過程にあります。そのため、各々が認証を取得し、森林を管理する側と加工する側が協同で森林認証材を消費者に提案し、循環していかなければなりません。循環させるためには、初めに森林認証を知って頂き、いかに共有できる人をつくっていくのかが課題です。市民の方々に適正な森林管理をすることで森林環境の保全や循環型社会の形成につながることを説明しても、ないがしろにされ、理解されずらいと思います。そうならないために国際的な基準に照らして毎年審査を受けた「森林認証」を取得していると客観性を持って言えることで理解を頂くことができると思います。そこから使用者が増え、山の環境が良くなる循環につながると思います。
 また、オクシズ認証材が必要であるときに供給できないことには意味がないので、供給力をアップすることは緊急の課題です。そのためには森林認証材の面積を増やして安定供給をできるようにしなければなりません。

Qオクシズ認証材を拡大してどのような静岡を目指すのか?

吉澤:段々森林への理解が行き渡ると、この柱一本でも環境に配慮され、綺麗な湖をつくり、60年かかってできた森によって作られたものであるとみんなが関心を抱くことでき、とってもいいサイクルが出来ます。そのサイクルを循環させることで決して利益追求だけではなく、後世の人にも良い森林・自然環境を残すための必須の条件として起用していくといいと思います。

認証材のことや静岡の木材関係についてご相談承りますので、

オクシズ森林認証協議会 事務局
静岡森林組合 業務部 窪田
TEL:054-278-3141
までお問い合わせください。
(敬称略)

浸け場、大きさの選別、最盛期の養鰻場

(取材者:平成28年入社 総務部 広報担当 日高)