ソーラーシェアリングで持続可能な農業を目指す

ソーラーシェアリング

スマートブルー株式会社専務取締役 荒木慎吾さん

スマートブルー株式会社とは?

荒木:次世代エネルギーの可能性を追求し、持続可能な社会の実現を目指す企業として主に太陽光発電を中心とした風力発電、水力発電などの再生可能エネルギ関連商材を販売、計画、施工、コンサルティング、メンテナンスをしています。
 その中でも、「営農型発電(ソーラーシェアリング)」という畑や田んぼに太陽光発電システムを設置し、売電事業と農業を両立するビジネスを中心として行っています。

営農型発電を設置する理由は?

荒木:現在、農家さんの平均年齢は66歳を超え、TPPの問題などから農業を続ける者が減少しています。そのため、農業耕作放棄地が全国で埼玉県の面積に匹敵するほどに増えています。
 農業経営には多くの課題がありますが、農地は農業以外での収入を得てはならないことになっていたため、太陽光発電を設置したくとも、地目が田や畑といった「農地」の土地では設置できない事になっていました。しかし、5年前に農水省から支柱の部分の断面だけを一時的に転用する手続きを取ることで、発電事業と農業を両立できれば農地に太陽光発電の設置を許可するとの通達がでました。
 営農型発電は、農業以外の安定的な収入を確保することで農業経営の課題を解決し、発電事業と農業を両立出来ます。
 農業就労者が減っていく中、耕作放棄地が増えていくと土地にごみを捨てられたり、イノシシが来たり、虫が大量に発生したりするなど周囲の環境を悪化させることになります。しかし、営農型発電により農地を有効活用できると耕作放棄地に農業を担う担い手が見つかる可能性があります。

設置での農家さんへの負担は?

荒木:営農型発電を設置するのに初期費用がかかりますが、土地を所有している農家さんが設置するだけでなく、他の人が設置することもできます。例えば、第三者は支柱から上の部分を地主に借り、地主さんに地代を払います。そして耕作する人に売電収入によって耕作料を支援することができます。(※図1)20年間固定価格買取制度により安定して売電できるので、その分農業に還元し農地自体に付加価値が付きます。

スマートブルー株式会社の特徴は?

荒木:弊社は農業コンサルタント、農業法人、建設会社などで構成される一般社団法人全国営農発電協会の事務局となって運営しているので、協会としてお客様に合った設計、一時転用の手続きのお手伝い、有識者意見書(パネルの下でも育つことの証明)の書き方をアドバイスできます。また、静岡県立大学や東京大学の教授とパネルの下での生育状況がどう変化するのか、施肥により収量をどう上げていくかなどを研究をしています。
 農作物の生育に必要な日照条件や作業環境をいかに具現化できるかを独自開発した「影の見える化ソフト」で対象となる農地に設置可能なパネル枚数、架台の面積や高さなどを基に影分布をシュミレーションする事ができます。

今後の取組は?

荒木:持続可能な農業を目指していますが、営農型発電は取組の一つです。その他の取組として流通業者と提携して農家さんや新規就農者さんに無償でスーパーフードの苗を提供していきたいと思います。例えば、欧米で人気のある日本ではほとんど輸入されることのない、キャビアのような高級フルーツ「フィンガーライム」をみなさんに作って頂きたいです。(※図3)供給が1に対して需要が100あるなど日本で中々手に入らない希少な食材を通して、より収益性の高い経営を提案できます。それにより新規就農者の方を増やしていきたいです。また、発電した電気を蓄電池にためて自家使用したり、経験や感だけに頼る農業をするのではなく、IoTやAIを活かした先進技術により次世代の農業に貢献できるように組み合わせていければ農業を面白いものとして活路を見出していけると思います。(敬称略)

スマートブルー株式会社のソーラーシェアリングの施工例


(取材者:平成28年入社 総務部 広報担当 日高)