浜松市で広げるフェアトレード

浜松市フェアトレードタウン認証

はままつフェアトレードタウン・ネットワーク 代表

はままつフェアトレードタウン・ネットワークとは?

杉山:静岡文化芸術大学の下澤教授がフェアトレードの活動をしている人たちに声掛けをしたことにより、フェアトレード商品を販売するイベントが開催されました。その集まりから、浜松市をフェアトレードでどのようにしていくか話し合いになり、フェアトレードタウンを目指すことになりました。フェアトレードの普及・啓蒙を通して、多様性に富んだ浜松市において、互いを思いやり、さらには海を越えた人たちを思いやる地域づくりに取組み、世界に誇れるまちづくりの一員として活動しています。

なぜ浜松市でフェアトレードが推進される?

杉山:浜松市は製造業が盛んで、昔から外国人が多く住んでいます。そのため、市の街づくりでは、どのように外国人の方々と共存していくか、多文化共生をテーマとしています。このテーマは、フェアトレードの外国の生産者を守ることと通ずることから浜松市にフェアトレードが入り込みやすく、推進されていると推測します。

フェアトレードでの環境の取組みとは?

杉山:コーヒー豆の生産を例に挙げます。コーヒー豆の周りを包んでいる皮をパーチメントと言います。このパーチメントは本来使用しないものですが、彼らはパーチメントで肥料を作り、土づくりに活かしています。その土はコーヒー豆の苗を育てるためのものにもなり、資源を循環させ有効活用しています。(※図1)  また、フェアトレードの環境基準において、農薬の規制があります。しかし、農薬を使用しなければ病害に合うことがあります。そこで、農薬を使用せずに、主食として育てているトウモロコシやハチミツを使って害虫駆除するなど自分たちで独自に農薬を使用せずに、害虫を防ぐ方法を生み出す工夫をしています。(※図2)

浜松市で出来るフェアトレードとは?

杉山:外国と日本に置き換えなくとも、フェアトレードは市内でもできます。例えば、農家さんがあまり環境を汚さずに栽培を行い、野菜の買いやすい環境を作ることや障害者さんの作ったものをバザーで販売するイベントで、原価90円で売っているものを100円で売るのではなく、しっかりした値段で販売し、見合った利益を得ることです。

どのようにフェアトレードを浜松市に広げていくのか?

杉山:現在、教育として中高の授業でフェアトレードの話をさせて頂いています。(※図3)学校給食の中にフェアトレードの商品を取り入れるように浜松市と話すなど、できることから行動しています。中には「なぜ日本の農業が大変な中、外国の商品を買って助ける必要があるのか?」、「なぜ浜松市なのか?」といった疑問もあります。浜松市は外国人との関わりが多く、一緒に住む子どもたちには身近な存在です。また今大きな問題として児童労働があり、特にカカオ栽培については、児童労働に頼っており、子どもたちは学校に行かずに朝から晩まで働いているという現状があります。  その他、アメリカ発祥の地球を一日考えるイベント「アースデイ」を4月22日に実施しています。緑豊かな公園でフェアトレード商品やオーガニック食材を通じて、地球環境を考えるきっかけづくりの場となります。  フェアトレード商品の消費を促進することは、「途上国」の生産者保護になるだけではありません。フェアトレード商品は、環境に配慮した商品であるため、地域や世界の環境を保護し、誰がどのように生産しているのか、遠くの生産者に思いを馳せることができます。 私たち消費者は美味しいコーヒーを飲み続けたいと思っており、そのために生産者は余分な農薬を使わず環境に配慮した生産をして、それに見合ったお金をもらいたいと思っているという”お互い様”の気持ちです。  あえて「フェアトレード」と言わなくとも、フェアトレードが当たり前の世界になってほしいと思います。(敬称略)

コーヒー豆のパーチメントを活用した土 トウモロコシやハチミツを使用して作った害虫駆除の液体「マイクロオーガニズモ」 シェードツリーを使った木陰栽培 静岡文化芸術大学の下澤教授による三ヶ日中学校でのフェアトレードの授業

(取材者:平成28年入社 総務部 広報担当 日高)